記事内に広告が含まれています。

神社の鳥居の意味・由来・種類などを分かりやすく解説

神社の鳥居の意味・由来・種類などを分かりやすく解説厳島神社
みなさんは、神社にお参りに行きますか?神社に行くとまず初めに必ず目にするのが鳥居ですよね。その鳥居について「なぜ鳥居があるのだろう?」「なぜ朱色なんだろう?」など不思議に思ったことはありませんか?鳥居はどこの神社にいってもあるものなので、自然な風景としていて受け入れてしまっているかもしれませんが、鳥居には様々な種類があり、それぞれの鳥居に意味があります。今回は、神社の鳥居の意味・由来・種類などを分かりやすく解説していきたいと思います。

 

神社の鳥居の意味・由来・種類などを分かりやすく解説

 

①鳥居の語源

実際には鳥居という言葉がどこからきているのか、正確には分かっていません。しかし、一番有力だと言われているのが、古事記の天岩戸(あまのいわと)説です。天岩戸に閉じこもってしまった天照大神に出てきてもらうために、岩戸の入り口にあった宿り木に長鳴鳥(ながなきどり・鶏)を止まらせ鳴かせ、天照大神を呼んだという言い伝えです。鳥が乗った木の向こうには神様がいるということ、この宿り木を「鶏栖(とりい)」「鶏棲木(とりすぎ)」と呼んでいた事が、鳥居の由来になっているという説です。

この他にも、朝鮮半島から、タイからなど様々な諸説があります。でも決めてになるものがなく、それだけ歴史があるものだということは分かっていても、真相を知ることはできません。でも反対に、真相が謎に包まれているということが、神秘的でわくわくしますよね。

②鳥居はなぜあるのか?

鳥居は神域を示すものです。つまり、「ここからは神様の領域ですよ」と私たちに知らせてくれているのです。鳥居がないと、どこからが神様の領域か分からないですよね。家でいうと玄関口ですね。そのため、鳥居をくぐる時に、神様の領域に入ることになるので、「お邪魔します。」という気持ちでお辞儀をしたりすると良いと言われています。神聖な言い方をすると、悪いものが入ってこないように「結界」をはっているようなものです。

また、鳥居は玄関口といいましたが、人が通れない場所にもあります。それが、上部写真の広島県にある有名「嚴島神社」です。嚴島神社の鳥居は海の上にあります。なぜ、海の上にあるのでしょうか。それは、厳島(宮島)は島全体がご神体であり、信仰の対象となっているからです。ご神体の上に鳥居を建てるのは畏れ多いと、島内を避け海の上に建てられたといわれています。

③鳥居の色

鳥居といってまず思い浮かべる色は、朱色ではないでしょうか。朱色の鳥居はとても目立ちますよね。その他にも、白や黒の鳥居が存在します。今は朱色の鳥居をよく見かけますが、もともと神社の鳥居は、神聖という意味を持つ白の鳥居が主流でした。白とは、木材を使用し木の皮をはいだ白木の鳥居のことです。それが仏教の伝来により、朱色の鳥居が現れました。仏教では、朱色は魔よけの意味があります。また、朱色は、火や太陽、血など生命を表す色でもあります。

力強い朱色を、神社の玄関口である鳥居に使うことで、神社の中に、悪い霊や気が侵入してくることを防ぐことができるという考え方です。そもそも、鳥居は結界なのでそのままでも魔よけの力がありますが、それを朱色にすることで、より強力に神様を守ろうとしたのでしょう。

④鳥居の種類

鳥居の形は、2本の縦柱の間に、上から笠木・貫という2本の横木と、その2本の横木の真ん中の島木という縦木から造られています。単純な形なので、一見するとどれも同じように見えますが、よく見てみるとちょっとずつ違います。細かく見てみると、ものすごい種類になるので、大きく二つに分けて、【神明系】と、【明神系】で説明していきたいと思います。

【神明系】

神明系の鳥居はとてもシンプルです。まず島木がありません。また、上から2本目の貫は2本の縦柱を貫通していません。柱は地面に対し垂直に立てられていて、全体的に直線的でシンプルな形となっています。素材も、丸太などをそのまま使用したりしています。

有名な神社で伊勢神宮や靖国神社などの鳥居です。

【明神系】

直線的でシンプルな神明系とは比べて、明神系は仏教建築の影響を受けていてやや曲線的です。島木があり、笠木の両端に反りが加えられています。これを「反増(そりまし)」というそうです。また、柱も地面から垂直ではなく、やや斜めに立ち、下にいくほど太くなっていくものもあるそうです。これは「ころび」といわれています。

有名な神社で八幡神社、山王神社などの鳥居です。

この他に、とても珍しい鳥居で三柱鳥居(みはしらとりい)というのもあります。三本の柱があり、上からみると正三角形にみえる位置で建てられている鳥居です。基本的には、鳥居は門であり、その門を通り抜けることができます。しかし、三柱鳥居はその機能がありません。何か特別な感じがする鳥居です。

 

最後に

いかがだったでしょうか?今回は、神社にある鳥居の意味・由来・種類などについてご紹介させていただきました。鳥居にも、さまざまな種類があるということをお分かりいただけましたでしょうか。普段、みなさんが参拝される神社の鳥居は何色ですか?どんな形をしていますか?確認してみると、また違った発見があるかもしれません。また、鳥居の意味を知ることで、鳥居をくぐる時と帰る時に、お辞儀することも自然なことに感じられるのではないでしょうか。

神社の鳥居の意味・由来・種類などを分かりやすく解説

①鳥居の語源
②鳥居はなぜあるのか?
③鳥居の色
④鳥居の種類